低コントラスト現像法

 赤っぽい被写体が妙にベトつく写りになり易い。これはシアンフィルターにより改善可能だが、更に簡単かつ強力な対策が存在した。
 SPPでの現像時に、コントラストを思い切り落とすのである。
 例のベトベト紅葉のX3F現像時に、コントラストを下げて行くと、ヒストグラムに異変が生じる。

 Bチャンネルに存在した異常なピークが、左の山と合体して消えてしまった。

 そのまま現像すれば、言うまでもなくコントラスト激低のパッとしない絵にしかならない。
 そこで、別のレタッチソフトを使用し、トーンカーブ操作でコントラストを上げる。
 SPPからの出力には16ビットTIFFを使用し、トーンカーブも各色16ビット以上で計算を行うソフトを使用しないと、トーンジャンプで無惨なことになるので注意。
 トーンカーブ調整の一例。
 紅葉の色を重視し、空のアンダーを補正せず夕景っぽく楽しむことにした。

 

通常現像 F8.0 1/200s 同一X3F・低コントラスト現像法
 中央付近をピクセル等倍で切り出し。
 鮮やかだが妙なベトベト感が?
 こっちは自然な描写である。
 少なくとも、ベトベト感はない。
 Rチャンネルの比較。両者ほとんど同じ。
 コントラストを下げてからまた上げたのだから、元に戻って同じになるのは当たり前。その当たり前のことが起きていることからも、フォビオンのRチャンネルが当たり前にちゃんとしたデータであることが分かる。
 Gチャンネルの比較。低コントラストの方は、分かり易いように明るさを2倍にしてある。
 破綻の元凶であるBチャンネル。これも低コントラストの方は明るさを2倍にしてある。
 全く同一のX3Fファイルから現像したとは思えない違いである。

 低コントラスト現像の方は、ややおかしな部分もあるが大体においてデータはマトモである。そのため、トーンカーブであれこれ調整しても耐えられる。

 同じ日にシャッター速度 1/80s で撮影したもの。
 赤が露出オーバーもいいところ。
 シアンフィルター装着で撮った 1/60s の3分の1段速いだけという定石通りなのだが・・・まるで蛍光ペンで描いた絵のようだ。
 低コントラスト現像法を使用したもの。
 普通に現像すると使い物にならないの極みなデータだが、うまくトーンカーブをいじると「化ける」
 これが低コントラスト現像のピクセル等倍切り出し。
 ド派手な仕上げだが、破綻はしていない。

 

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